カエル動画図鑑


ヨーロッパアカガエル




和名:ヨーロッパアカガエル
学名:Rana temporaria
英名:European Common Frog
分布:ヨーロッパ
全長:100mm
えさ:昆虫、クモ、カタツムリ、ミミズ

ヨーロッパアカガエルは小さなカエルで、ずんぐりした体つきをしている。頭部は幅広くて平たい。体色は、灰色、オリーブ色、黄色、ピンク色などである。メスのほうがオスよりも体のサイズが大きい。オスに鳴のうは付いていない。皮膚はなめらかで、常に水分を必要とする。

ヨーロッパアカガエルはヨーロッパの全域に生息しており、北欧のような寒い地域にもいる。湿った場所ならどこでもみられるが、高地森林や牧草地などでみられることが多いようである。昼夜を問わず活動するカエルであり、昼間は湿った場所に隠れていたり、水場から離れてウロウロ歩いていたりする。えさを探すのは夜間や、雨の日である。ヨーロッパアカガエルは、害虫を食べてくれるので、農業関係者からは感謝されるカエルのようである。冬の間は地面の穴の中で生活する。

繁殖の時期は3月と4月だ。繁殖には水深の浅い、日当たりの良い水場が選ばれる。ヨーロッパアカガエルは、ヨーロッパヒキガエルと同じ水場で繁殖をすることが多いので、これらの二種類のカエルは見間違えることが多いようである。両者の相違点としては、

1、ヨーロッパヒキガエルのほうがヨーロッパアカガエルよりもサイズが大きい
2、ヨーロッパアカガエルは飛び跳ねるが、ヨーロッパヒキガエルの方は飛び跳ねずに歩く
3、ヨーロッパヒキガエルのほうが、吻が丸い

などである。

さて、ヨーロッパアカガエルの繁殖についてであるが、オスはメスの背中にまたがって、前足でメスの体を抱きしめる。メスが水中に卵を産卵すると、オスはその卵に受精する。メスは約400個ほど入ったゼリー状の卵の袋を産卵する。メスが完全に卵を産み終わるまでは、オスはメスの体を離そうとしない。卵が孵化するまで約1ヶ月ほどかかる。繁殖が終わると、オスもメスも卵やオタマジャクシの面倒は一切見ない。オタマジャクシが変態する過程で、後ろ足が最初に発達していく。尾は体に吸収され、えらがなくなる代わりに、肺が発達する。オタマジャクシはヨーロッパヤマカガシに食べられることが多いようである。完全に成体になるには3年ほどかかる。

ヤマアカガエル ヨーロッパトノサマガエル



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