カエル動画図鑑


ナタージャックヒキガエル




和名:ナタージャックヒキガエル
学名:Bufo calamita
英名:Natterjack Toad
分布:ヨーロッパ
全長:90mm
えさ:蛾、クモ、カタツムリ、ミミズ

ナタージャックヒキガエルは平らな体と短い手足を持っている。背中には無数の緑色のイボがあり、吻の先端から背中の後ろのほうまで黄色の線が走っている。ナタージャックヒキガエルは、環境に合わせて体色を明るくしたり、暗くしたりすることができる。オスのあごの下には鳴のうがあり、前足には婚姻瘤がある。メスはオスよりも大きい。

ナタージャックヒキガエルは夜行性であり、日中は大きな石の下や、割れ目や穴の中で休んでいる。夜間の活動範囲はかなり広い。このカエルにはあまりジャンプ力がない。ジャンプしたり、歩いたりするよりも、走るのが得意なカエルである。泳ぐのは、あまり得意ではないようだ。えさを捕獲するのも、ほかのカエルとは異なっている。走ってえさを捕獲するのである。走るスピードの速さの秘密は、このカエルの長い足にある。えさが見つかりにくく、気温が下がる冬には、このカエルは穴を掘って冬眠をする。10月ごろには、このカエルの動きは緩慢になり、11月には完全に冬眠してしまう。気候が充分に暖かくなる三月頃までは、ずっと穴の中にいる。三月頃に冬眠から覚めて地上に出てきて、繁殖をする場所へ移動する。ナタージャックヒキガエルはヨーロッパヒキガエルと同じように、ほかの天敵がこのカエルを食べようとすると、防御の姿勢を見せたり、自分の体を大きく見せるために肺に空気を入れる。

繁殖の際は、オスがまず最初に繁殖地に行く。繁殖地は浅い水溜りであったり、たまに汽水であったりする。暖かい水の中で繁殖するのを好むカエルである。夜間にオスはメスを呼んで、抱接が行なわれる。このときのオスがメスを呼ぶ鳴き声はとても大きく、このカエルの名前の由来は鳴き声から来ているようだ。メスは3000個以上の卵を産む。その卵は一週間ほどで孵化する。(気温が低ければ孵化には、もっと時間がかかるだろう。)ナタージャックヒキガエルのオタマジャクシはヨーロッパにいるオタマジャクシの中では一番小さい。変態は一ヶ月から数ヶ月ほどで終わる。

ナタージャックヒキガエルは10年以上生きるといわれている。ただ、天敵もたくさんいるために、それほど長く生きるカエルはほとんどいない。ナタージャックヒキガエルの天敵として有名なのは、ヘビや鳥、魚類などである。

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