カエル動画図鑑


マダガスカルキンイロガエル




和名:マダガスカルキンイロガエル(キンイロアデガエル)
学名:Mantella aurantiaca
英名:Golden Mantella
分布:マダガスカル
全長:26mm
えさ:シロアリ、アリ、ミミズ

マダガスカルキンイロガエルはペットとして人気のあるカエルだ。中南米に生息するヤドクガエル類と、多くの共通点をもっている。体色はオレンジ色であり、テカテカと光っており、ほとんど見間違うことは無いだろう。この目立つオレンジ色は、皮膚に毒があるためであると考えられてきた。しかし、実際のところ、皮膚に毒はなく、明るい体色は単なる警告色であるらしい。マダガスカルキンイロガエルは、ドクガエルの真似をしているだけなのだ。目の色は真っ黒である。手足は短く、手足の先端には吸盤がついている。ほかの多くのカエルと違って、マダガスカルキンイロガエルの手足には水かきはない。後ろ足の内側に赤い斑点がついていることがある。オスとメスをくらべると、オスのほうがより小さく、ほっそりとしていて、角ばった体つきをしている。

マダガスカルキンイロガエルは、マダガスカル島の標高900メートル付近の場所に生息している。昼行性のカエルであり、日中はずっとエサを探して熱帯雨林の林床を動き回っている。また、マダガスカルキンイロガエルは群居性をもっている。オスのほうがメスよりも数が多いのも特徴的である。3月から9月にかけて続く乾季には、乾燥を避けるために、落ち葉の下などに隠れて生活している。

ペットとして人気があるために、このカエルは人間によって乱獲されてきた。また、マダガスカル島の森林破壊も大規模に行なわれていて、生息地の減少が懸念されている。森林の木々は材木として輸出されたり、農業のための土地を開くために、森林破壊が行なわれている。このカエルだけではなく、マダガスカル島にいるさまざまな生き物たちが、森林破壊によって、減少しつつあるということは忘れてはならないことであると思われる。

雨季の繁殖の時期になると、オスはメスをひきつけるために鳴き声をあげる。鳴き声はコオロギの鳴き声に似ているようだ。繁殖地をめぐって、オス同士で縄張り争いが行なわれることもある。卵が産卵される場所は水場に近い、湿ったコケの中や、倒木の裂け目や、岩の下などの湿った空間である。メスは一度の産卵で20個以上の卵を産む。オスが受精したあとは、一週間ほどで卵は孵化してオタマジャクシになる。オタマジャクシはクネクネと這いながら水場に向かうか、大雨によって流されて、水場にたどり着く。水場に着いたオタマジャクシは、水中にある藻類や有機堆積物などを食べて成長していく。変態に要する期間は2ヶ月ほどである。変態を終えた小ガエルの体色は、緑色をしている。

ベルナルドアデガエル マダガスカルスナガエル



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