カエル動画図鑑


樹上性のカエル


このページでは樹上生活を送るカエルの飼育方法を紹介する。具体的にはアオガエルやアメガエル、小型のサイズになると、アマガエルやクサガエルなどの飼育方法になる。自然下でのカエルの生態はそれぞれ異なるので、ここであげた飼育方法があてはまらないこともあるかもしれない。当サイトでは、「カエルの種類」で世界中のさまざまなカエルの生態を解説しているので、そちらも参考にしていただけたらと思う。自然下でのカエルの生態を調べていくと、飼育する際のヒントもつかみやすくなるのでオススメである。



飼育ケージについて


自然の生息地では、樹上性のカエルは樹木の高い場所に登って生活していることが多い。そのため、ペットとして飼育する際も、高さのある飼育ケージを用意するほうがよい。

イエアメガエルクツワアメガエルなどの大型のカエルの場合、飼育ケージには高さがあると同時に、広さもあったほうがよい。アマガエル科の小型のサイズのカエルの場合には、飼育ケージは高さを優先するとよいだろう。

プラスチックケースを使うなら、高さのあるものが手に入りにくい。そのため、なるべく全体のサイズが大きいプラケースを使用するようにする。

爬虫類や両生類専用の飼育ケージも販売されていて、樹上性のカエルを飼育するのに適した高さのあるケージも売られている。これだと、飼育ケージの前面がスライド式になっていて、エサやりや掃除がしやすいなどのメリットもある。



脱走を防止するために、飼育ケージにはフタをかぶせる。フタについては通気性も考慮すると金網が一番適当であるようだ。

床材


キッチンシートやスポンジシートなどを飼育ケージの底面に敷き、汚れたら新しいものと交換する。湿度を好む種類のカエルであれば、水でこれらの床材を濡らすと湿度を高めることができる。カエルの糞によって床材全体が汚れていくので、月に一度くらいのペースで床材全体を交換するようにしたい。

また、床材に観葉植物を植え込むなどして本格的に飼育する際には、床材は黒土やヤシガラ土、腐葉土などを混ぜたものを用いる。

飼育ケージ内のレイアウト


飼育ケージの中にはカエルがつかまっても、折れたりしないような木の枝や流木を入れるようにする。木の枝や流木のかわりに観葉植物などを入れることも可能である。また、つくりのしっかりしたものであれば、人工植物でも代用できる。

植物は床材に植え込むか、植木鉢に入ったままの植物をそのまま飼育ケージ内に入れてもよい。植木鉢の土や皿の部分を使って、カエルは水分を補給することもできるし、それらの場所に身を隠すこともできる。

小さなサイズのカエルの場合、観葉植物の葉や枝は細くても大丈夫である。また、野外で細い枯れ枝を拾ってきて、その枯れ枝を組み合わせて、カエルの止まり木に用いることもできる。

照明


爬虫類の飼育の場合と違って、カエルの場合は紫外線を多く含むライトは必要ないとされている。そのため、観賞魚の飼育に使用される蛍光灯を照明に用いることが可能である。

昼と夜で照明のスイッチをつけたり消したりすれば、カエルの生活にリズムをつけることができる。

温度


樹上性のカエルの場合、飼育ケージ内の温度は22度〜27度に設定する。(特殊な環境に生息するカエルを除く。)昼と夜で少しだけ気温に変化をつけてやるとよい。

保温の器具としては、シートヒーターや室内温室などがある。シートヒーターは、飼育ケージの側面や底面に貼り付けて使用する。園芸用の室内温室の場合、複数の飼育ケージをいっぺんに保温できるというメリットがある。

水場


カエルが水浴びをするための水場は必須である。水を入れる容器は、深さのある鉢や皿など。注意点としては、これらの容器の選定の際に、深さがあり過ぎるものを選んでしまうとカエルが溺れてしまうこともあるということだ。

湿度


飼育ケージ内の全体の湿度を調整するには、霧吹きを使って、ケージ内に水をふりかける。水の量はカエルの種類によっても異なる。

エサ


フタホシコオロギとヨーロッパイエコオロギ
 これらのコオロギを買ってきたあと、すぐにカエルのエサにしないほうがよい。コオロギにもエサを与えて太らせてから与えるようにする。また、コオロギにビタミン剤やカルシウムをまぶすと栄養価が高まるようだ。
 カエルの体のサイズにあわせて、コオロギを与えるようにする。

ショウジョウバエ
 小さなサイズの樹上性のカエルには、ショウジョウバエを与えるようにする。専門店では、カエルのエサ専用に改良された飛ぶことができないショウジョウバエが売られている。

ミールワーム
 大型のワームだと、カエルが消化できないこともあるので注意。

自然のエサ
 野外で採集できるエサには、蛾や芋虫、バッタ、ハエトリグモなどがある。ただ、野外で昆虫を採集する場合、農薬などで汚染されている地域だと、昆虫にも農薬が含まれていることが考えられるので、そこのところだけは注意したほうがよい。



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