カエル動画図鑑


アフリカウシガエル




和名:アフリカウシガエル
学名:Pyxicephalus adspersus
英名:Giant Bullfrog
分布:アフリカ南部
全長:23cm
えさ:コオロギ、ミミズ、マウス、トカゲ、小さな哺乳動物

アフリカウシガエルは、アフリカ大陸で最も大きいカエルの一つである。丸ぽちゃの体をしており、頭部は幅広く、大きな口をもっている。オスのほうがメスよりも大きい。(カエルはほとんどの場合、メスのほうがオスよりも大きいので、アフリカウシガエルは特異な例といえるだろう。)後ろ足のつま先には、鋭くて硬い、たこのようなコブがある。これは穴を掘るのに使われる。足にはほとんど水かきがない。また、下あごから突き出ている三本の歯のような突起を使って、このカエルを食べようとする捕食動物と戦ったり、えさを捕獲したりする。また、泥のような皮膚を使って土地の環境に溶け込んで、えさが通りかかるのを待ち伏せする。非常に長生きをするカエルで、中には40歳まで生きるカエルもいる。土地の人々はこのカエルを珍味として食べるようである。

アフリカウシガエルは、乾季の間は地面に穴を掘って地下にもぐっている。アフリカ大陸の厳しい夏の暑さを避けるために、アフリカウシガエルは地下で長い眠りに入る。地下では、脱皮した皮でマユを作って自分の体のまわりに巻きつける。そのマユはいったん体に巻きつけられて乾燥すると、とても硬くなる。また、マユがあるおかげで、水分があまり無い状態でも長期間にわたって、地下で生活することが出来るのである。雨季になると、雨が地面に染み込んでいき、硬くなっているマユが雨でやわらかくなり、カエルは泥の中から地上に出てくる。

雨季の始まる時期が、アフリカウシガエルの繁殖の時期である。繁殖は日中に行なわれる。また、繁殖の時期はこのカエルの縄張り性が強くなる時期でもある。オス同士でメスをめぐる争いが行なわれることがある。争いに勝利したオスがメスが産卵した卵に受精をする。メスは雨季に一時的に出来た水溜りに卵を産卵する。3000個〜4000個の卵を産むといわれている。卵が産卵された翌日には、卵は孵化して、オタマジャクシが出てくる。オスは卵やオタマジャクシの面倒を見る。水溜りが干上がった場合は、オスは水路を掘って、オタマジャクシたちが別の水溜りに移動できるようにしてやる。オタマジャクシが変態を終えて小ガエルになるには数週間かかる。小ガエルになると、水溜りから地上に移動し、水中で過ごす時間は少なくなる。小ガエルになったときに、共食いをしてしまうことも多いようだ。そのため、アフリカウシガエルの成体になるまでの生存率は悪いようである。

アフリカウシガエルの飼育情報


・攻撃的なカエルなので、ほかのカエルと一緒に飼育しないほうがいい。
・あまり活動的ではなく、一日の大半をビバリウムの隅っこのほうで座ってすごしている。
・水は大きめのはちに入れてやるとよい。この水の入ったはちの中で、アフリカウシガエルは入浴をしたり、排便をしたり、脱皮をしたりする。また、水は常にきれいな状態に保ってやることが大事だ。
・えさをやるときは、手で直接、えさを与えるのではなくて、ピンセットなどを用いたほうがいいだろう。素手でえさを与えようとすると、アフリカウシガエルは人間の手を噛んでくることがあるからだ。このカエルは口に合うものなら何でも食べる。また、えさのやり過ぎにも注意が必要である。

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